「どうして私ばかり、こんな目に遭うんだろう」
夜中のベッドの中で、そんな風に泣いたことはありませんか。信じていた人に裏切られて、心がズタズタになって、自分が馬鹿みたいに思えて。もう二度と恋なんてしないと誓ったのに、また同じような人を好きになってしまう。そんな自分に、嫌気がさしたことはありませんか。
今日は、悪い男に騙されないための心得について、一緒に考えていきたいと思います。もしあなたが過去に辛い恋愛を経験したことがあるなら、どうか自分を責めないでください。騙されたのは、あなたが悪いわけではありません。ただ、これからは同じ過ちを繰り返さないために、少しだけ自分を守る術を身につけていきましょう。
まず、悪い男に騙されやすい女性には、ある共通点があります。それは、自分自身のことをよく知らないということ。
自分が本当に求めているものは何か。どんな恋愛をしたいのか。どんな人と一緒にいたいのか。それが曖昧なままだと、相手の言葉に流されやすくなってしまいます。
ある二十代後半の女性の話を聞いてください。彼女は、大学時代から社会人になるまで、何度も恋愛で傷ついてきました。付き合う相手はいつも、最初は優しくて魅力的に見える人ばかり。でも、関係が深まるにつれて、相手の本性が見えてくる。自己中心的だったり、嘘をついていたり、他に女性がいたり。そのたびに彼女は深く傷つき、「私には男を見る目がない」と自分を責めていました。
ある夜、彼女は一人でアパートの部屋で泣いていました。また同じパターンで恋愛が終わってしまった。窓の外では雨が降っていて、その音がやけに寂しく聞こえた。スマートフォンの画面には、友人からの「大丈夫?」というメッセージが光っていたけれど、返信する気力もなかった。
その時、ふと気づいたことがあったそうです。「私、いつも相手のことばかり考えていて、自分のことを全然考えていなかった」
彼女は、それまでの恋愛を振り返ってみました。相手に好かれたい一心で、自分の意見を言わなかった。相手の理想の女性になろうとして、本当の自分を隠していた。相手が何を求めているかばかり気にして、自分が何を求めているかなんて、考えたこともなかった。
「自分が何を求めているのかを知らなかったから、相手の言葉に簡単に流されてしまったんだと思う。私には私の価値があるのに、それを自分で認められていなかった」
彼女はその日から、自分自身と向き合うことを始めました。自分はどんな人間なのか。何が好きで、何が嫌いか。どんな恋愛をしたくて、どんな人と一緒にいたいか。ノートに書き出してみると、今まで見えていなかったことが、少しずつ見えてくるようになりました。
自分を知ることは、恋愛における最大の防御になります。自分の価値をわかっていれば、自分を大切にしてくれない相手には近づかなくなる。自分が何を求めているかわかっていれば、それを与えてくれない相手に執着しなくなる。自分を知ることは、自分を守ることなのです。
さて、悪い男に騙されないための二つ目の心得。それは、直感を信じることです。
私たちの直感は、思っている以上に正確です。初めて会った時に「何かおかしい」と感じたり、相手の言葉に「本当かな」と違和感を覚えたり。そういう小さな引っかかりを、どうか無視しないでください。
ある女性は、マッチングアプリで知り合った男性との初デートで、妙な違和感を感じたそうです。彼は見た目も良くて、話も上手で、デート自体は楽しかった。でも、帰り道に一人で歩きながら、なぜか胸がモヤモヤした。
「何がおかしいのか、その時は自分でもわからなかったんです。でも、なんとなく『この人、本当のことを言っていないかも』という気持ちがあった」
彼女はその違和感を無視して、その後もデートを重ねました。彼は相変わらず優しくて、楽しい時間を過ごせた。でも、あのモヤモヤは消えなかった。
三か月後、彼女は偶然、彼に彼女がいることを知りました。共通の知人から聞いたのです。彼は、最初から二股をかけていたのでした。
「最初の直感を信じていれば、あんな思いをしなくて済んだのに。三か月も無駄にしてしまった。自分の心の声を無視した自分が、本当に悔しかった」
彼女は涙を流しながら、そう振り返っています。
直感は、私たちの無意識が発するサインです。言葉にはできないけれど、何かがおかしいと感じる時は、大抵何かがおかしいのです。頭では「考えすぎかな」と思っても、心が警告を発しているなら、その声に耳を傾けてください。
ここで、ちょっと面白いエピソードをひとつ。ある女性が、合コンで出会った男性に猛アプローチを受けていた時のこと。彼女は友人に相談しました。「すごく積極的な人なんだけど、なんか引っかかるんだよね」と。すると友人が「じゃあ、私の飼ってる猫に会わせてみなよ。猫は人を見る目があるから」と冗談半分で言ったそうです。彼女は本当に彼を家に招いて、猫に会わせてみました。すると、普段は人懐っこい猫が、彼を見た瞬間に逃げ出して、押し入れに隠れてしまった。結局その男性とは付き合わなかったのですが、後から彼が借金まみれで、複数の女性から同時にお金を借りていたことが発覚。彼女は「猫の直感を信じて正解だった」と笑っていました。動物の直感も侮れないものですね。
さて、三つ目の心得は、受け身にならないことです。
悪い男は、自分の思い通りになる女性を好みます。何でも「うん」と言ってくれる人、自分の意見を言わない人、相手に合わせることばかりを優先する人。そういう女性は、残念ながら、悪い男にとって「利用しやすいターゲット」になってしまうのです。
ある女性は、付き合っていた彼氏に完全に振り回されていた経験を持っています。デートの場所も時間も、いつも彼が決めていた。彼女の予定があっても、彼が「会いたい」と言えばキャンセルしていた。彼女は、それが愛情だと思っていました。相手に合わせることが、相手を大切にすることだと。
でも、実際は違いました。彼は彼女の意見を尊重する気など、最初からなかったのです。自分の都合のいい時だけ連絡してきて、彼女が必要な時には冷たくあしらう。彼女が何か意見を言おうものなら、「面倒くさい」「そういうの嫌い」と突き放す。
彼女は次第に、自分の意見を言うことが怖くなっていきました。嫌われたくない、見捨てられたくない。その恐怖から、ますます受け身になっていった。
「今思えば、完全に彼の思うツボでした。私が何も言わないから、彼はどんどん横暴になっていった。自分の意見を言わないことで、相手に都合よく扱われていたんです」
彼女は、その恋愛が終わった後、自分を変える決意をしました。自分の意見を持つこと。それを相手に伝えること。それができなければ、また同じことの繰り返しになると気づいたからです。
自分の意見を言うことは、わがままではありません。自分を大切にすることです。そして、本当にあなたを愛してくれる人は、あなたの意見を尊重してくれます。自分の意見を言ったら嫌われるような相手は、そもそもあなたにふさわしい相手ではないのです。
四つ目の心得は、周囲の意見に耳を傾けることです。
恋は盲目と言いますが、本当にその通りです。好きになってしまうと、相手の欠点が見えなくなる。おかしいと思っても、「きっと大丈夫」と自分に言い聞かせてしまう。そんな時、冷静に状況を見てくれるのが、友人や家族なのです。
ある女性は、付き合い始めた彼氏のことを友人に話した時、こんなことを言われたそうです。「ねえ、その彼、ちょっと怪しくない?」
彼女は最初、友人の言葉にムッとしました。せっかく好きな人ができたのに、水を差すようなことを言われて。でも、友人は続けました。
「私は君のことが心配なだけ。冷静に見て、彼の言動にはちょっと引っかかるところがある。信じたくないのはわかるけど、一度ゆっくり考えてみて」
友人の言葉が頭から離れず、彼女は彼との関係を見直すことにしました。すると、今まで見えていなかったことが、少しずつ見えてきた。彼の言葉の矛盾、行動の不自然さ、連絡がつかない時間帯。調べてみると、彼には別の女性がいることがわかりました。
「友人の言葉で目が覚めました。恋に夢中になっていると、自分では気づけないことがある。信頼できる人の意見は、本当に大切だと痛感しました」
もちろん、周囲の意見が常に正しいとは限りません。でも、信頼できる人が心配してくれているなら、その言葉に耳を傾ける価値はあります。一度立ち止まって、冷静に考えてみる。それだけで、取り返しのつかない失敗を防げることがあるのです。
ここまで読んできて、あなたは何を感じていますか。「過去の自分に当てはまることが多い」と思った方もいるかもしれません。でも、どうか自分を責めないでください。過去は変えられません。でも、これからは変えられます。
悪い男に騙された経験は、決して無駄ではありません。それは、あなたに大切なことを教えてくれた授業料だと思ってください。その経験があるからこそ、次はもっと良い選択ができるのです。
ある女性は、何度も悪い男に騙された末に、ようやく素敵な人と出会うことができました。彼女は、その経験をこう振り返っています。
「過去の恋愛は全部失敗だったけど、その失敗がなければ、今の彼には出会えなかったと思う。自分を知ること、直感を信じること、受け身にならないこと、周囲の意見を聞くこと。全部、過去の失敗から学んだことです。その学びがあったから、今の彼と出会った時に『この人は大丈夫』ってわかったんです」
彼女の言葉は、希望を与えてくれます。過去の失敗は、未来の幸せへの道しるべになる。そう信じて、前を向いていきましょう。
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