「医者と結婚できたら、きっと幸せになれる」
そう信じていたのに、気づけば一人で泣いている夜が増えた――。そんな声を、私は結婚相談所のカウンセラーとして、これまで何度も聞いてきました。
医者との結婚。それは多くの女性が憧れる「玉の輿」の代名詞です。高収入、安定した職業、社会的地位。どれをとっても申し分ない条件に見えますよね。でも、実際に医者と結婚した女性たちの中には、「こんなはずじゃなかった」と後悔している人も少なくないのです。
今日は、医者との結婚のリアルな実態と、後悔する人としない人の決定的な違いについて、経験をもとにお話しします。
なぜ医者との結婚で後悔する人がいるのか?統計から見る現実
まず知っておいていただきたいのは、医者の離婚率は決して低くないという事実です。
医師全体の離婚率について、厚生労働省の統計では専門職の離婚率は一般平均と大差ないとされていますが、医療現場で働く看護師や医療スタッフからは「医者の離婚、意外と多いですよ」という声をよく聞きます。
特に注目すべきは、結婚後5年以内に離婚するケースが多いという点。新婚の幸せな時期を過ぎ、現実の生活が始まると、理想と現実のギャップに耐えられなくなってしまうのです。
私が担当した会員の中に、勤務医と結婚してわずか3年で離婚した美咲さん(仮名・32歳)がいました。彼女は涙ながらにこう語ってくれました。
「最初は『医者の奥さん』って呼ばれるのが嬉しかったんです。でも、夫は朝7時に家を出て、帰ってくるのは夜中の2時。休日も当直で不在。会話はLINEだけ。これって結婚してるって言えますか?」
では、具体的にどのような理由で後悔するのか、7つのポイントに分けて見ていきましょう。
【後悔する理由1】想像以上の多忙さ――夫婦の時間がゼロに近い現実
医者は忙しい。これは誰もが知っている事実です。でも、「どれくらい忙しいのか」を本当に理解している人は少ないかもしれません。
勤務医の場合、平均的な勤務時間は週60時間を超えます。特に外科や救急、産婦人科などの診療科では、週80時間以上働くことも珍しくありません。これは、朝7時から夜11時まで働いて、それが週5日続くイメージです。
さらに問題なのは、突然の呼び出しです。やっと二人で過ごせる休日。映画を見ようと準備していたら、病院から電話。「緊急手術が入ったので、すぐ来てください」。そんなことが月に何度も起こります。
結婚5年目の由紀さん(37歳)は、こんなエピソードを教えてくれました。
「結婚記念日のディナー、3年連続でキャンセルされました。最初の年は泣きました。2年目は諦めて一人でケーキを食べました。3年目は、もう何も感じなくなっている自分に気づいて怖くなりました」
夫婦の時間がないということは、ただ寂しいだけではありません。コミュニケーション不足から、信頼関係が崩れていくこともあるのです。
【後悔する理由2】ワンオペ育児・家事の過酷な現実
「医者と結婚したら専業主婦になれる」と考える女性は多いでしょう。確かに経済的にはそれが可能です。でも、専業主婦になるということは、家事も育児もすべて一人で担うということ。
夫は忙しすぎて、家事も育児もほぼノータッチ。保育園の送り迎え、子供の発熱、学校行事、すべてママ一人で対応。夫に相談したくても、疲れ切った顔を見ると声をかけられない。そんな生活が何年も続くのです。
特に辛いのは、子供が病気のときです。小児科医の妻である恵理さん(34歳)は、こんな矛盾に悩んでいました。
「夫は小児科医なのに、自分の子供が40度の熱を出しても診てくれないんです。『仕事で疲れてる』『専門外だから病院に行って』って。他の子供は診るのに、自分の子供は見ない。これがどれだけ虚しいか…」
さらに、共働きを選んだ場合でも状況は厳しいままです。妻も働いているのに、家事分担は8:2か、下手をすると9:1。「俺の方が収入が多い」という無言のプレッシャーを感じることもあると、複数の妻たちが証言しています。
【後悔する理由3】女性問題への不安――浮気リスクと向き合う日々
これは口にするのも辛い話題ですが、医者の浮気や不倫の話は、想像以上に多く耳にします。
なぜ医者は浮気しやすいのか?いくつかの要因があります。
まず、職場環境。病院には若くて美しい看護師や女性医師、事務スタッフが大勢います。長時間一緒に働く中で、親密な関係になりやすいのです。
次に、不規則な勤務時間。「当直だから」「緊急手術があって」と言われれば、妻は疑うことができません。朝帰りも日常茶飯事。疑おうと思っても証拠がつかめないのです。
そして、経済力。お金があれば、出会いは無限に買えます。高級ラウンジ、会員制クラブ、マッチングアプリの課金。お金で解決できてしまうのです。
実際に、夫の浮気で離婚した智子さん(39歳)は、こう振り返ります。
「看護師さんとの不倫でした。しかも相手は一人じゃなかった。『忙しくてストレスが溜まってた』って謝られても、許せるわけないですよね。でも一番辛かったのは、周りのママ友たちから『医者なんだから仕方ないよ』って言われたこと。仕方なくないですよ!」
もちろん、すべての医者が浮気するわけではありません。でも、浮気しやすい環境にあることは事実。そして、その不安と闘い続けることは、想像以上に心を消耗させます。
【後悔する理由4】医師家族との価値観の違い――プレッシャーとの戦い
代々医師の家系である場合、一般家庭で育った女性にとっては、まるで異国に嫁いだような感覚を覚えることがあります。
医師一族の「当たり前」は、一般家庭の「当たり前」とは大きく異なります。子供の教育方針、お金の使い方、親戚付き合いの頻度、すべてが違うのです。
「息子も医者にする」という無言の圧力。小学校受験、中学受験は当然。塾も習い事も、すべて医学部を目指すためのもの。もし子供が「医者になりたくない」と言ったら…?
実際に、医師家族との価値観の違いで苦しんだ麻衣さん(35歳)の話です。
「義母から毎日のように教育方針について口出しされました。『この塾じゃダメ』『もっと勉強させなさい』『医者にならないなんて恥ずかしい』。夫は何も言ってくれない。子供はストレスで不登校に。私も心療内科に通うようになりました」
また、医師家族の集まりも大きなストレスです。親戚一同が医者という場合、話題についていけない。「あなたの仕事は?」と聞かれて「専業主婦です」と答えると、微妙な空気になる。そんな経験を語る妻も少なくありません。
【後悔する理由5】高すぎるプライドとのすれ違い
医者は、難関の医学部を突破し、長年の研修を経て、日々人の命を救っている職業です。当然、プライドも高くなります。
そのプライド自体は悪いことではありません。問題は、そのプライドが家庭内にも持ち込まれたときです。
「俺の方が稼いでいる」「俺の言うことが正しい」「俺は疲れている」――。この「俺」主体の会話が増えると、妻の存在価値は下がっていきます。
さらに厄介なのは、医者のプライドを傷つけないよう、妻が常に気を遣わなければならないことです。疲れているから機嫌が悪い。ストレスが溜まっているから八つ当たりされる。でも、妻は受け止めるしかない。
カウンセリングに来た香織さん(36歳)は、疲れ切った表情でこう話しました。
「夫は家では王様です。『ありがとう』も『ごめん』も言いません。でも、患者さんには丁寧に接している。外面はいいのに、家族には横柄。それが10年続いて、もう心が折れそうです」
【後悔する理由6】転勤・医局人事の振り回される生活
勤務医の場合、医局人事による転勤が避けられません。しかも、その頻度は一般企業よりも高いのです。
半年から2年ごとに転勤。子供が学校に慣れたころに引っ越し。せっかくできた友達とお別れ。妻も仕事を辞めざるを得ない。家を買ったのに単身赴任――。
このような不安定な生活は、家族全体に大きなストレスをもたらします。
転勤を繰り返した結果、離婚を選んだ真理子さん(41歳)のケースです。
「5年間で4回引っ越しました。子供は転校のたびに不登校気味に。私もその度に仕事を辞めて。夫は『医者だから仕方ない』の一点張り。家族の幸せより、医局の都合が優先されるんです」
【後悔する理由7】思ったより経済的余裕がない現実
「医者は高収入」というイメージがありますが、実は手取りはそれほど多くないケースも。
確かに年収は高いのですが、累進課税により税金も高額。さらに、医学部時代の奨学金返済、開業資金の借金、学会費用、医局への付き合い費用など、出費も多いのです。
また、医者の妻として求められる生活水準も高く、美容費、子供の教育費、交際費などにお金がかかります。
「年収2000万円あるのに、貯金がほとんどない」という医師家庭も珍しくありません。
でも、幸せな医者の妻もたくさんいる――成功事例から学ぶこと
ここまで後悔する理由ばかり書いてきましたが、もちろん医者と幸せな結婚生活を送っている妻もたくさんいます。
結婚15年目、いまだに仲良しな優子さん(42歳・夫は心臓外科医)は、こう語ります。
「確かに夫は忙しい。でも、月に一度は必ず二人でデートする日を作ってくれます。子供が寝た後の30分でもいいから、お互いの話を聞く時間を大切にしています。『忙しいから』を言い訳にしない、そういう努力を二人でしているんです」
また、結婚10年目の佳奈さん(38歳・夫は勤務医)は、独自の幸せを見つけました。
「夫が不在の時間を、私は自分の時間として楽しんでいます。趣味のピアノを再開して、今では教室を開くまでに。経済的に安定しているからこそできたこと。夫婦べったりじゃなくても、お互いを尊重し合えれば幸せなんだと気づきました」
幸せな妻たちの共通点は、「医者だから」という理由で結婚していないこと。相手の職業ではなく、人間性を見て結婚を決めているのです。
医者と結婚する7つのメリット――やっぱり魅力的な面も
公平を期すために、メリットもしっかりお伝えしましょう。
1. 経済的安定性 平均年収1,500万円以上という高収入は、やはり大きな魅力。子供の教育費に不安がなく、老後の心配も少ない。
2. 社会的地位の高さ ローン審査が通りやすい、周囲から一目置かれるなど、実生活でのメリットも。
3. 医療知識による安心感 家族の体調不良時にすぐ相談できる。適切な医療機関を紹介してもらえる。
4. 自分の時間を持てる 夫が不在の時間を、趣味や自己研鑽に使える。
5. 子供への質の高い教育 経済的余裕から、望む教育を子供に与えられる。
6. 知的な会話 医学だけでなく幅広い知識を持つ医者と、刺激的な会話ができる。
7. 社会貢献への誇り 夫が人の命を救う仕事をしていることへの誇りと満足感。
後悔しないための5つの対策――結婚前に必ずチェック
では、医者と結婚して後悔しないためには、どうすればいいのでしょうか?
対策1: 結婚前にとことん話し合う
勤務実態、家事分担、育児参加、キャリアプラン、価値観――。すべてを明確にしましょう。「結婚したら変わるだろう」は通用しません。
対策2: 精神的自立を目指す
夫に依存せず、自分の人生を楽しめる強さを持つこと。趣味でも仕事でも、自分の居場所を作りましょう。
対策3: コミュニケーションルールを作る
忙しくても週に一度は必ず二人で話す時間を作る、LINEは必ず返信するなど、具体的なルールを。
対策4: 支援体制を整える
実家のサポート、ベビーシッター、家事代行など、一人で抱え込まない仕組みを作る。
対策5: 相手の診療科と働き方を理解する
外科と精神科では全く生活が違います。勤務医と開業医でも異なります。具体的にイメージしましょう。
あなたは医者との結婚に向いている?セルフチェックリスト
最後に、自分が医者との結婚に向いているかチェックしてみましょう。
□ 一人の時間を楽しめる □ 精神的に自立している □ 家事・育児を一人でこなせる体力がある □ 相手のプライドを受け入れられる □ 経済的安定より感情的つながりを重視する □ 予定が急に変更されても怒らない □ 医師家族の価値観を受け入れる柔軟性がある □ 転勤に抵抗がない □ 浮気の不安に耐えられる
5個以上チェックがついた方は、医者との結婚生活に適応できる可能性が高いでしょう。
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