スマートフォンの画面を何度も見つめては、また閉じる。送信ボタンの上で止まった親指。こんな経験、あなたにもありませんか。
合コンが終わって帰りの電車に揺られながら、あるいは家に着いてベッドに横になりながら、頭の中はさっきまで一緒にいたあの人のことでいっぱい。楽しかった会話が何度もリピートされて、ふとした瞬間の笑顔が脳裏に焼きついて離れない。
「お礼のLINE、送ったほうがいいよね。でも、いつ送ればいいんだろう。すぐ送ったらガツガツしてると思われるかな。でも遅くなったら忘れられちゃうかも」
そんな風に悩んでいるあなたに、今日は合コン後のお礼メッセージについて、タイミングから内容まで、詳しくお話ししていきたいと思います。
私のところに相談に来る方の中で、特に印象に残っているエピソードがあります。
二十五歳のアヤさんは、友人に誘われて参加した合コンで、素敵な出会いがありました。向かいに座っていた男性と話が弾んで、気づけば二人だけで盛り上がっている時間が長くなっていたそうです。
「本当に楽しかったんです。映画の話で意気投合して、お互いの好きな監督が同じだってわかった時、心の中でガッツポーズしちゃいました」
アヤさんは当時のことを思い出しながら、少し照れくさそうに話してくれました。でも、その表情が次第に曇っていきます。
「でも、帰ってからが問題で。LINEを交換したのはいいんですけど、何を送ればいいかわからなくて。結局その日は送れなくて、次の日も送れなくて、気づいたら三日経ってて」
彼女の声はだんだん小さくなっていきました。窓の外では夕暮れの光が差し込んでいて、その光がアヤさんの横顔に影を落としていました。
「三日目にやっと『先日はありがとうございました』って送ったんですけど、既読がついたのに返事がなくて。一週間待っても来なくて、結局そのまま」
アヤさんは深いため息をつきました。その姿を見ながら、私は胸が締め付けられる思いでした。せっかくの素敵な出会いが、たった数日のためらいで消えてしまった。それがどれだけ悔しいことか、痛いほどわかります。
実は、合コン後のお礼LINEには「ゴールデンタイム」と呼べる時間帯があります。
それは、合コン当日の夜から翌日の夜まで。この約二十四時間が、最も効果的なタイミングなのです。
なぜこの時間なのでしょうか。理由は人間の記憶のメカニズムにあります。
合コンが終わった直後、参加者全員の頭の中には、その日の出来事が鮮明に残っています。誰がどんな話をしたか、どんな表情をしていたか、どんな雰囲気だったか。すべてがまだ生き生きと記憶されている状態です。
この時に連絡が来ると、相手はすぐにあなたの顔を思い出すことができます。「ああ、あの時こんな話をした人だ」「笑顔が素敵だったな」そんな風に、ポジティブな記憶と一緒にあなたのことを思い出してくれるのです。
ところが、時間が経つにつれて記憶は薄れていきます。三日も経てば、合コンでの細かいやり取りはぼんやりとしてきます。一週間も経てば、顔と名前が一致しなくなることもあるでしょう。
だからこそ、記憶が鮮明なうちに連絡することが大切なのです。
ここで少し余談ですが、面白い話があります。ある心理学の実験で、人は「予想外の連絡」をもらうと、相手への好感度が上がるという結果が出ています。つまり、合コン後に「まさか連絡来ると思わなかった」という状況でメッセージを受け取ると、送り主に対してポジティブな印象を持ちやすいのだそうです。特に男性は、女性から先に連絡が来ると嬉しく感じる傾向があります。「自分に興味を持ってくれているんだ」という自信にもつながり、その後の関係が発展しやすくなるのです。
さて、タイミングがわかったところで、次は内容についてお話しします。
合コン後のお礼LINEで大切なのは、四つの要素をバランスよく入れることです。
一つ目は、感謝の言葉。これは基本中の基本ですね。「今日はありがとう」「楽しい時間をありがとう」といったシンプルな言葉で十分です。
二つ目は、その日の楽しかったエピソード。これが実はとても重要なポイントです。ただ「楽しかった」と言うだけでなく、具体的に何が楽しかったかを伝えることで、相手は「ちゃんと自分との会話を覚えてくれている」と感じます。
三つ目は、相手への気遣い。「帰りは大丈夫だった?」「今日は寒かったね、風邪ひかないでね」といった一言が、あなたの優しさを印象づけます。
四つ目は、次につながる提案や質問。これがなければ、会話はそこで終わってしまいます。「また話したいな」「おすすめの映画、教えてね」といった言葉で、次のやり取りへの道を開いておくことが大切です。
実際に成功した例をご紹介しましょう。
二十八歳のマイさんは、合コンで出会った男性に、帰宅後すぐにこんなLINEを送りました。
「今日はありがとう!ラーメンの話、すごく楽しかった。あのお店、本当に行ってみたいな。帰り道、電車混んでなかった?」
シンプルですが、四つの要素がすべて入っています。感謝の言葉、具体的なエピソード(ラーメンの話)、気遣い(電車の混雑)、そして次につながる言葉(お店に行きたい)。
相手の男性からはすぐに返信が来て、「電車空いてたよ、ありがとう。あのお店、今度一緒に行く?」という流れになったそうです。
マイさんは興奮した声で話してくれました。
「送る時は正直、心臓バクバクでした。でも、思い切って送ってよかった。あのLINEがなかったら、きっと今の彼とは付き合ってなかったと思います」
そう、マイさんとその男性は、今では幸せなカップルになっています。
一方で、失敗例もあります。
三十歳のユウコさんは、合コンで気になる人ができたのですが、お礼のLINEを送るタイミングを逃してしまいました。
「次の日、仕事が忙しくて送れなかったんです。で、三日後くらいに『遅くなってすみません、先日はありがとうございました』って送ったんですけど」
ユウコさんは苦笑いを浮かべました。
「返事は来たんですよ。でも、なんか事務的というか。『こちらこそありがとうございました』だけで、そこから会話が続かなくて」
彼女の声には悔しさがにじんでいました。三日という時間は、相手の中でユウコさんの存在が薄れるには十分な長さだったのかもしれません。
ただし、ここで一つ大切なことをお伝えしておきます。
タイミングを逃したからといって、すべてが終わりというわけではありません。遅れてでも連絡することで、チャンスが生まれることもあります。完璧を求めすぎて何もしないよりも、少し遅れても行動することのほうが、はるかに価値があるのです。
グループLINEがある場合の対応についてもお話ししておきましょう。
合コンの後、参加者全員が入ったグループLINEができることがありますよね。この場合、まずはグループ内で全員に向けてお礼を言うのがマナーです。
「今日は楽しかったです、ありがとうございました」
こんなシンプルなメッセージでOKです。
その上で、気になる相手には個別にLINEを送ります。グループでのお礼とは別に、一対一のトークルームで改めて連絡することで、「あなたと特別に話したい」という気持ちを伝えることができます。
ここで注意したいのは、グループLINEでのやり取りが長引くと、個別に連絡するタイミングを逃してしまうことです。グループが盛り上がっているうちに、さりげなく個別トークに移行するのがコツです。
返信のペースについても触れておきます。
お礼のLINEを送った後、相手から返信が来たら嬉しいですよね。つい、すぐに返したくなる気持ちはわかります。でも、ここで焦りは禁物です。
相手の返信ペースに合わせることが、自然な関係を築く秘訣です。
相手が三十分後に返してきたら、あなたも三十分から一時間くらいで返す。相手が数時間後に返してきたら、あなたも同じくらいの間隔を空ける。このように相手のリズムに合わせることで、お互いに心地よいコミュニケーションが生まれます。
逆に、相手が数時間おきに返してくるのに、あなたが即レスを繰り返すと、相手は「重い」と感じてしまうかもしれません。また、あなた自身も相手の返信を待つ時間が苦しくなってしまいます。
恋愛において、適度な「余白」は大切です。常に相手のことを考えているのではなく、自分の時間も大切にする。そのほうが、結果的に魅力的に映るものです。
さて、ここからは少し心の持ち方についてお話しします。
合コン後のLINEを送ることに、緊張や不安を感じる人は多いです。「変に思われたらどうしよう」「返事が来なかったらショック」そんな気持ちが、送信ボタンを押す手を止めてしまいます。
でも、考えてみてください。
合コンに参加したということは、あなたも相手も、出会いを求めているということです。連絡が来て嫌な気持ちになる人は、そもそも合コンには参加しません。
つまり、あなたがLINEを送ることは、相手にとっても嬉しいことである可能性が高いのです。
先ほど紹介したマイさんも、送る前は不安だったと言っていました。でも、相手の男性は「すぐ連絡くれて嬉しかった」と言ってくれたそうです。多くの場合、私たちが心配するほど、相手はネガティブに受け取っていないものです。
また、仮に返事が来なかったとしても、それはあなたの価値とは関係ありません。
相手には相手の事情があります。忙しかったのかもしれない、たまたまタイプが違っただけかもしれない。それは、あなたが魅力的でないことの証明にはなりません。
恋愛は相性です。合わない人がいるのは当たり前のこと。一人に断られたからといって、あなたの魅力が否定されたわけではないのです。
むしろ、連絡を送るという行動を起こせた自分を褒めてあげてください。多くの人が不安で動けない中、あなたは一歩踏み出したのです。それだけで、すでに素晴らしいことなのです。
最後に、合コン後のLINEで使えるフレーズをいくつかご紹介します。
カジュアルな雰囲気なら「今日はありがとう!めっちゃ楽しかった。また飲みたいね」
少し丁寧な雰囲気なら「今日は楽しい時間をありがとうございました。お話しできて嬉しかったです。よかったらまたお食事でも」
共通の話題があった場合は「今日はありがとう!おすすめって言ってた曲、帰りに聴いてみたよ。すごくよかった」
相手の仕事の話で盛り上がった場合は「今日はありがとう!お仕事の話、すごく興味深かった。明日からまた頑張ってね」
どのフレーズも、堅すぎず、軽すぎず、自然な温かみがあります。これをベースに、あなたらしい言葉を加えてアレンジしてみてください。
大切なのは、完璧なメッセージを送ることではありません。あなたの素直な気持ちを、あなたの言葉で伝えること。それが、相手の心に一番響くのです。
冒頭で紹介したアヤさんですが、実はその後、別の合コンで素敵な出会いがあり、今度はすぐにLINEを送ることができたそうです。
「前回の失敗があったから、今度こそはって思って。送る時はやっぱり緊張したけど、『前に後悔したあの気持ちを二度と味わいたくない』って自分に言い聞かせました」
彼女の声は、以前より明るくなっていました。
「結果、すぐ返事が来て、今度映画を観に行くことになったんです。あの時の失敗がなかったら、今回も送れなかったかもしれない。だから、失敗も無駄じゃなかったって思えます」
アヤさんの言葉に、私は深く頷きました。失敗は、次の成功のための糧になる。それを体現してくれた彼女の成長が、とても嬉しかったのです。
合コン後のLINEは、新しい恋への扉を開く鍵のようなものです。
その鍵を使うかどうかは、あなた次第。でも、使わなければ、扉の向こうに何があるのか、永遠にわからないままです。
勇気を出して、一歩踏み出してみてください。
たった一通のメッセージが、あなたの人生を大きく変えるかもしれません。スマートフォンの画面を見つめているあなたの背中を、そっと押させてください。
大丈夫。あなたなら、きっとうまくいきます。
今夜、送信ボタンを押してみませんか。
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